バッハ、バロックの導入としてよく使われる教材、プレ・インベンション「小フーガ1番」(ローリー)の指使いを紹介します。
「バッハおすすめ・初心者向け5曲」でも紹介した曲で、ピアノ独学用にあげてみました。
1ページですぐ終わる曲ですので、気軽にチャレンジしやすいです。
動画の紹介・プレ・インベンション「小フーガ1番」指使い
ピアノの先生、学習者など、いろんな方が動画アップしてくださっています。
左手ではじまったメロディを、右手で受け継いで、追いかけるように弾いていきます。
それでは、指使いを見ていきます。
楽譜はお手持ちのものをご覧ください。
1:親指
2:人差し指
3:中指
4:薬指
5:小指
右手の指使い〜プレ・インベンション「小フーガ1番」
4小節で1段とします。
1段目
– – | – – | 1- 2- | 3 45 4 2 |
はじめの2小節はお休みです
そのあと左手の歌をソから始めていきます。
2段目
3 ‘ 54 | 3 2 3 4 | 2 1 3- | – 2- |
2つめのフレーズ「ドシ ラソ#ラシ〜」では、4でなく「5」指からドを始めます。
うっかり4から始めてしまうと、2小節目「ソ#」が「1親指」にあたってしまいます。
「1親指」は、できるだけ黒鍵にあたらない指使いにします。
黒鍵は少し高い位置にあるため、1親指で弾いてしまうと、次の音=次の指が、弾きにくくなるからです。
3段目
1- 2- | 3 45 4 2 | 3 1 3 1 | 5- 4- |
1小節目「ラ」は、2指の下をくぐして、ぜひ「1」になるようにしましょう。
そのあと「(ラ)シドレミ」と上がっていくので、指も「12345」と使っていきます。
4小節目「ドーシー」は、あとあと指が足りるよう、「5小指」から始めるようにしましょう。
4段目
3 21 23 | 4 5 3 4 | 2- 5- | – 4- |
「1-5」が「ファソラシド」のポジションから、動かないで弾けるところです。
5段目
5- 4- | 3 21 2 [41] | [51]- |
最後の2つの音は「和音」になります。
- 初めは「シ」「ド」切れてもかまいませんが
- 慣れてきたら「4→5」で、「シ〜ド〜」シとドをつなげて弾くようにしましょう。
コツですが、和音の下である「ファー」「ミー」この2つは、切って弾いてかまいません。
和音をつなげて弾きたいとき、上の声部の2音をつなげれば、中の音、下の音は切れていても、上のおかげで「つながって」聞こえるんです。
上の声部「シードー」だけは、軽くつなげるようにしましょう。
左手の指使い〜プレ・インベンション「小フーガ1番」
この曲は「左手のみ」からスタートします。
1段目
5- 4- | 3 21 24 | 3 5 2 4 | 1 4 3 2 |
「1-5」「ドレミファソ」の範囲内で弾けます。
左手だけをしっかりマスターすると良いです。
2段目
1 2 3- | 2・ 5- | 4- 3 21 | 2 4 1 2 |
2小節目のとちゅうから「ラ」を「5小指」ポジションに移動させます。
そのあとは「1-5」「ラシドレミ」と対応させて弾いていけます。
3段目
3 5 2 4 | 1- – – | 2- -1 | 3 5 4 3 |
「ミーーー」伸ばしますが、3小節目のあたまで「2人差し指」指かえをします。
次の「ファ」を「1親指」でとるためです。
そのあとの「ミドレミ」は「3〜5」の指で弾くようにします。
「ミ」を少しちぢめて「3中指」でとるんですね。
次の4段目で「ソ=1指」で弾けるようにするためです。
4段目
2 34 3 2 | 1- 2- | 3 45 4 2 | 1- 5- |
ラスト以外は「1-5」、「ドレミファソ」で弾いていけます。
ラストの「低いソ」は、オクターブ下ですので、1のあと「5小指」でとりましょう。
5段目
2 – – – | – – – – | 2- – – |
右手の方は、曲を終わらせにかかります。
左手は「ド〜」ばかりですが、しっかり伸ばして曲の終わりにもっていきます。
今回は「2」指にしましたが、他の指でおさえても大丈夫でしょう。
まとめ
教材用に出版された楽譜には、一部分だけ「指使い」の数字がふってあります。
指かえをしたり、「1-5」を置くポジションを移動したりすると、楽譜にも指番号が書いてあります。
独学・初心者のピアノでは、指使いの「原則」がわかるまで、すべての音符に「指番号」をふってしまってもかまいません。
上達したときに邪魔になりそうなら、楽譜のコピーをとって、コピーの方に指番号を書きこむようにしましょう。
慣れてくると、最低限の数字ふりで、ピアノが弾けるようになってきます。