こんにちは。独学ピアノをすすめる講師、なんなんです。
こちらのブログ読者の方から
読者の方
というメールをいただきました。
どんな楽器を選べばよいのか、お返事をかねてまとめてみることにしました。
バッハ弾きで一目ぼれした楽器はこちら
「自宅に置けるか」「予算」度外視で、こんな電子ピアノ(?)で、家でバッハを練習してみたい!と一目ぼれしたのがこちらです。
左端に「ヘッドホン」も挿せるようでしたよ。
なんなん
ローランドから、立派な電子チェンバロ(Digital Harpsichord)が出ていたので、びっくりしました。
ただ残念ながら、こちらは販売終了しているようで、
引用:https://www.roland.com/jp/products/c-30/
アマゾンで探してみても「取り扱いなし」と出ました。
「ヤフオク」「メルカリ」など、中古で探してもいいのかもしれませんが、電子ならではの楽器の状態や運搬など、心配な面もありますよね。
現在(2020.5)新型コロナウィルスの影響で、大手楽器店の多くが「休店」しているのも、楽器探しにはイタい問題です。
「バッハ、バロックしか弾かない」という人には、なかなか魅力的な楽器です。
似たようなもの、後継モデルなど、長い目で探してみるといいのかもしれません。
「脚なしキーボード」でバッハに向いてる鍵盤の選び方は!?
では本題です。
「脚なし」「鍵盤だけのキーボード」で、バッハの練習に向いている楽器の選び方をまとめてみます。
バッハ、バロック音楽は音域がせまいため「61鍵」で2つの候補にしぼってみました。
ローランド GO:PIANO 61鍵
ヤマハ ピアジェーロ(NP-12)61鍵
第1位 「同時発音数」が多い楽器をえらぶ
アコースティック(生)ピアノ、チェンバロでは、すべての鍵盤を同時に下げても、全部の音がでます。
しかし電子ピアノでは「同時発音数」が決まっていて、その範囲でしか音が鳴らせません。
なんなん
最大同時発音数をしらべてみました
・ローランド GO:PIANO
ローランド公式HPの商品情報→GO:PIANO取扱説明書をみてみたのですが・・・
「最大同時発音数」について書かれた記載をみつけることができずに
一次情報でなくすみませんが、アマゾンの商品情報を見てみますと
引用:https://www.amazon.co.jp/Roland-ローランド-デジタルピアノ-GO-GO-61P/dp/B07923V3PB
「最大同時発音数128音」とありますので、バッハ演奏には全く問題ないと思われます。
なんなん
・ヤマハ ピアジェーロ 61鍵
ピアジェーロ61鍵盤(NP-12)の取扱説明書をネットで調べてみました。
「最大同時発音数:64」とありましたので、ヤマハのピアジェーロ61鍵盤の方も、バッハ演奏にはまったく支障ありません。
第2位 音色
バッハを練習する場合「チェンバロ」(=ハープシコード)、「クラヴィコード 」の音色がほしいと思います。
カタログ、店員さんに聞いて、ほしい音色が入っているかチェック
ヤマハ、ローランドとも、楽器の説明書をみると、ハープシコードの音色は入っていたと思います。
Youtubeで音色さがし→楽器店で試弾〜その音色が気にいるか?
現在楽器店が休みなので、インターネット動画で「音色」をさがしてみました。
ヤマハ、ローランドとも、ピアノの音色ばかりで、チェンバロ風、ハープシコードの音色をupしてくれている方を見かけませんでした。
音色にこだわる人は、楽器店の再開を待った方がいいかもしれません。
以下、楽器2種の全般的な音色の傾向をまとめました。
・ローランド GO:PIANO 音色
音色の種類が豊富で、ポップス〜ジャズ〜クラシックと、幅広いジャンルの音楽に対応できるキーボードです。
「幅広い」つまりバッハ・バロック音楽のチェンバロ・オルガン・クラヴィコード の音色が欲しい・・・という、ピンポイントな要望には、ジャスト当てはまりにくい面があるかなと思いました。
なんなん
試弾してハープシコードの音色が気に入れば、それだけを使うつもりで、選ぶのもありかもしれません。
・ヤマハ ピアジェーロ 61鍵 音色
ヤマハのキーボードは、ピアノを練習したい人が、アコースティックピアノの代わりに使えるものという目的で、機能を用意しています。
そのため音色の数が少なく、練習のためのサポート機能なども、最低限しかついていないと思われます。
逆に言うと、ヤマハのは練習用に特化しているため、毎日毎日、何ヶ月も何年も同じ曲を練習するのには、とても適しています。
音色の種類も少ないですが
- むしろバロックらしいチェンバロの音が用意され
- バッハを練習する想定で音色も選ばれているはず
です。
なんなん
第3位 タッチ
バッハの場合、「タッチ」はあとまわしでよいかなと、3位にしました。
タッチ
「バッハしか弾かない」という人は、
- 軽いタッチのローランド
- しっかりタッチのヤマハ
どちらを選んでも問題ないと思います。
極端な話、鍵盤がついていれば、タッチはどんなタイプでもありだと考えています。
なんなん
しかしバッハ練習楽器のタッチについて、人によっては例外もあります。
自宅以外で本物のピアノ(アコースティックピアノ)でバッハを弾く機会があるのだとしたら、ヤマハの鍵盤でふだん練習しておいた方が、キーの重さにとまどわずにすみます。
なんなん
家でひとりで弾きたいだけ!というなら、ご自分の好きなタッチの楽器でえらぶと良いと思います。
番外:パソコン+MIDIキーボードで音を出そうかと
1〜2回のバッハ練習ならパソコン+MIDIキーボードもよいかと思いますが、
1か月〜数年で練習するなら
- パソコンなし
- 電子ピアノだけで音でてくれる
方が、ぜったいラクだと思いますよ!
なんなん
おすすめ楽器のページで、パソコンとつなぐタイプの鍵盤も紹介したのですが、向いている人はつぎの通りです。
- 若い学生さんなど少しでも鍵盤の費用を抑えたい
- 演奏だけでなくパソコンで作曲もして音出しにつかいたい
- DTMでオーケストラのような多彩な音色を出したい
まとめ
バッハを練習したい人がキーボード選びをするポイントは
- 同時発音数(6〜8音以上あればOK)
- 音色(気にいるか)
- タッチ感、鍵盤数(61鍵でよさそう)
をチェックします。
ヤマハとローランド、どちらもメリット/デメリットがありますが
- 練習しやすさ重視、無難な選択は「ヤマハ ピアジェーロ61鍵」
- ローランドの音が好き、多種多様な機能を使うなら「ローランド GO:PIANO」
かな・・・と思います。
楽器店が再開したら、試弾で音色とタッチを確認するのが確実です!