ピアノ教本の定番「ハノン」練習方法です。
レベル別に紹介していきます。
また練習の効果、2番以降の曲についてもふれていきます。
レベル別・ハノン練習方法(ピアノ)
第1部(初級)・第2部(中級)・第3部(上級)とわかれています。
独学でピアノ初心者の人は「第1部(初級)」から始めるとよいでしょう。
第1部(初級)
・20の練習曲
1小節ずつ上がっていく練習曲です。
5本の指を、均等な強さで弾くコツを身につけていきます。
特に3,4,5の弱い指、細い指の扱いを知ることで、指に負担なくピアノを弾けるようにしていきます。
・10の練習曲
2小節ずつ上がっていく練習曲です。
フレーズを長くとることにより、手の中で長く保つ感覚がやしなえます。
機関銃のようにドスドスと弾かず、流暢(りゅうちょう)に。
きれいにピアノ音が流れるように、弾くのがコツです。
第2部(中級)
スケール(音階)・アルペジオ(分散和音)の練習です。
昔ピアノを習った経験のある人、吹奏楽などで楽譜が読める人は、第2部から始められる人もいると思います。
第3部(上級)
重音(ドミ、レファ)、アルペジオ(ソー高いソ)、トリル(ミレミレミレ)など、高度なピアノテクニックを扱います。
ピアノで好きなポピュラーソングを弾きたい人は、第2部までのテクニックでじゅうぶんです。
ショパン、リストなどクラシックピアノ曲を弾きたい人は、第3部のテクニックが、細かい表現の助けになってきます。
ハノン・練習の効果は?(ピアノ)
ハノン教本には次の効果があります。
初級:5本指がよく動くようになります
1小節ずつ、2小節ずつ5本指を動かしていくので、どの指も均等に動かせるようになります。
アレンジ練習が楽譜にのっていますが、タンタタとリズムを変えて弾いたり、ターラッタッタッとスタッカートを入れて練習する方法もあります。
中級:24のスケール(長調・短調)が身につきます
「西洋音楽の文法」となるスケールを、いっきに覚えられるのがハノンの特徴です。
日本語のあいうえお表、英語のアルファベットのようなものです。
黒鍵盤(こっけん)の多い調もありますので、根気よく音をおぼえていきます。
長調12つ、短調12つのスケール、アルペジオがあります。
上級:むずかしいテクニックの集中練習できます
第2部(スケール・アルペジオ)までのテクニックで大半のピアノ曲が弾けてきますが、クラシック曲にでてくる「高度なテクニック」が、なかなか弾けるようになりません。
重音(ドミ・レファ)、オクターブ(ソー高いソ)、トリル(ミレミレミレ)など、楽曲にでてくる高度なテクニックをとりだし、4段、1ページと拡大して練習できるのが、ハノンの特徴です。
オクターブ、トレモロオクターブなど、指や手首に負担な練習も多いため、第1部、第2部をじゅうぶん脱力して弾けるようになってから行うのをおすすめします。
ハノン・2番以降の曲は?(ピアノ)
1番の有名な曲「どみふぁそ・らそふぁみ」は5本指を均等に鍛える曲です。
2番以降の曲も、少しずつ課題をかえて作られています。
2番:「どみらそ・ふぁそふぁみ」「れふぁしら・そらそふぁ」
「どみら」と、両手を少し広げたポジションで弾くのが、2番の特徴です。
広げた1-5をひき、そのあと2 3 4をひいていきます。
3番:「どみらそ・ふぁみふぁそ」「れふぁしら・そふぁそら」
2番と似た練習です。
1-5をひいたあと、流れにさからわず下ってひくので、2番よりなめらかに弾けてきます。
20番まで、少しずつむずかしくなっていきます。
ひきにくい曲はテンポを落とし、ほつれた糸をほどくようゆっくり練習します。
まとめ
ピアノ教本ハノンについて
- 初級・中級・上級レベル別
- ハノン練習の効果
- ハノンで2番以降の曲
について、解説しました。
ハノンは1回2回ひいても、ピアノ上達しません。
ランニングのように、毎日練習するうち、少しずつ上達します。
手指に無理をかけないよう、よゆうを持った計画で、練習をすすめましょう。